スウェーデンの交通機関|種類と特徴、実体験レポート

ストックホルムのバスターミナルにある電光掲示板。 現地生活・費用
現地生活・費用

スウェーデンの交通機関の基本情報

スウェーデンには多種多様な交通機関が整備されています。交通機関それぞれの種類や特徴を把握することで、日頃の外出はもちろん、ちょっとした遠出・小旅行や長期旅行の計画にとても役立ちます。

本記事では、実際の利用体験を基にスウェーデンの主要な交通機関についてまとめました。現地移動の不安を払しょくし、快適な留学生活を目指しましょう。

この記事で分かること

✓ スウェーデンの交通機関の種類と特徴
✓ 利用方法と注意点
✓ 各交通機関の実体験レポート

(所要時間: 約15分)

交通機関の種類

ちょっとした外出で利用する電車やバスの他、遠出や旅行などで利用できる長距離向けサービス、タクシー移動など、スウェーデンにも国内や近隣諸国への移動手段として複数の交通機関が発達しています。用途ごとに使い分けると旅行や長距離移動がスムーズにいくので、ぜひ参考にしてください。

主要な交通機関(陸路・水路)

スウェーデンの主な交通機関の種類まとめ
交通機関 利用方法 注意事項
路線バス・
電車・トラム
(ローカル・通勤)
アプリやサイトでチケット購入またはタッチ決済
*タッチ決済は一部エリアを除く
・時間制チケットを乗車直前に購入する
・交通遅延に合わせてチケットを有効化する
地下鉄
(Tunnelbana)
*首都のみ
アプリやサイトでチケット購入またはタッチ決済
*タッチ決済は一部エリアを除く
・時間制チケットを乗車直前に購入する
・交通遅延に合わせてチケットを有効化する
通勤フェリー
(Pendelbåt)
アプリやサイトでチケット購入またはタッチ決済
*タッチ決済は一部エリアを除く
・時間制チケットを乗車直前に購入する
・交通遅延に合わせてチケットを有効化する
長距離バス
(FLIX BUS,
Vy Buss etc)
アプリやサイトでチケット購入 ・数日~数週間前 または 乗る直前に購入する
・日時によって価格が変動する
・座席指定推奨(有料)
長距離列車
(SJ, VR, Vy,
Snälltåget etc)
アプリやサイトでチケット購入 ・数日~数週間前 または 乗る直前に購入する
・日時によって価格が変動する
・座席指定推奨(有料)
観光・群島フェリー
(Destination Gotland,
Waxholmsbolaget etc)
アプリやサイトでチケット購入 ・数週間前 または 乗る直前に購入する
・日時/曜日や座席によって価格が変動
タクシー・配車アプリ
(Sverigetaxi,
Uber, Bolt etc)
当日または数日~数週間前に予約(事前見積り可)
タクシー乗り場にて乗車
・各会社ごとに基本料金のほか、km単位または時間帯で料金が変動
・基本的に高額、利用非推奨

ローカルな移動手段 ―バス・電車・トラム、地下鉄、通勤フェリー

現地で最も身近な交通手段は、バス・電車・トラム(路面電車)、そして首都ストックホルムのみにある地下鉄(Tunnelbana / トゥンネルバーナ)、一部沿岸地域を運航する通勤フェリー(Pendelbåt / ペンデルボート)の5種類です。

トラムは路面電車を指し、主要都市の一部に通っています。通勤フェリーは、島から本土へ通うための船で、ストックホルムやイェーテボリなどの沿岸部の一部地域で地元住民の交通網として利用されています。

観光・群島フェリー

スウェーデンは群島(アーキペラゴ)が多く、ストックホルムやブレーキンゲ近郊の群島、観光地で有名なゴットランド島への移動手段としてフェリーが利用されます。

これらはSkärgårdsbåt(シェアゴールズボート / 群島フェリー)やSightseeingbåt(サイトシーイングボート / 観光遊覧船)などと呼ばれます。複数の運営会社により便が提供されていて、群島やゴットランド島の公共交通を担っています。

タクシー・配車アプリ

スウェーデンのタクシーは、事前予約か配車アプリで手配する方法が主流です。流しのタクシーが少なく、都市部を除く場所や時間帯によって数日~1週間前の予約をしないと配車できなかったり、価格が高額なため手軽に利用しにくいです。「最終手段」という認識で、基本的には公共交通機関を活用しましょう。

タクシーの価格設定は法の規制がなく、それぞれの会社が自由に設定しています。料金表示を車内外に提示することが定められていて、各会社の公式サイトやアプリでは「基本料金」や「価格の目安表」を掲出しているところが多いです。

タクシーや配車アプリを利用する時は、「タクシー乗り場」を利用するか、「Taxi Stockholm」、「SverigeTaxi」などのメジャーなタクシーアプリや「Uber」「Bolt」などの配車アプリを使えば、その場で呼び出すことができます。

多くのタクシー会社は、公式サイトのフォーム欄などで事前の無料見積もりを受け付けているので、「送迎日時」と「乗車地・目的地」を伝えればすぐに見積もりを出してくれます。

遠征に役立つ長距離サービス―長距離バス・列車

一般的に長距離移動で利用されるのが、長距離バス、長距離列車です。

長距離バスのメジャーな運行会社は、ヨーロッパ全土を網羅する「Flix bus」、ノルウェーの国鉄が運営する「Vy Buss」です。長距離列車はスウェーデンの国鉄「SJ」、スウェーデンの鉄道会社「Snälltåget」、ノルウェーの国鉄「Vy」、フィンランドの国鉄「VR」などがあり、スウェーデンとその周辺国への移動手段として利用できます。

種類 運行サービス 概要
長距離バス Flix Bus ヨーロッパ全土の長距離バス移動を提供。スウェーデン全土をほぼ網羅する。
Vy Buss ノルウェーの国鉄グループ。主にスウェーデンの主要都市間の長距離バスを運行。
長距離列車 SJ スウェーデンの国鉄。高速鉄道「Snabbtåg」、特急列車「InterCity」、中距離移動「Regional」の3種の昼行長距離列車を運行。
Snälltåget スウェーデンの小規模鉄道会社。昼行長距離運行の他、夜行列車もあり。
Vy Tåg ノルウェーの国鉄。ローカル路線、夜行列車、主に北部方面の運行を提供。
VR フィンランドの国鉄。バス・トラムを含むローカル路線のほか、隣国をまたぐ移動の運行を提供。

「SJ」と「VR」を使い分ける

SJとVRは、特にストックホルム〜イェーテボリ間の主要路線においてライバル関係にあり、VRは定時運行率がSJより高く、比較的安価な傾向があります。本区間の列車移動では、VRを優先的にチェックするとよいでしょう。

本記事の執筆にあたり、「ストックホルム⇔イェーテボリ」の乗車券を各アプリで検索したところ、VRがSJよりも約半額でした。留学中は学割でさらに20%offになるので、この区間は「VR」の利用が断然お得です。

ただし、時間帯によってはSJが安価になるので、旅行や長距離移動の計画は、余裕をもって下調べしましょう。

SJ vs VR の価格比較(ストックホルム→イェーテボリ)*1
運行会社
(路線)
発着時刻
(所要時間)
価格 最低価格のサービス内容
SJ
(SJ Snabbtåg)
07:17-10:42
(03:25)
805~1 615:-*2
(約13,900~27,900円)
・座席予約のみ
・他2クラスグレードアップ可
VR
(VR Snabbtåg 2027)
06:51-10:28
(03:37)
389~1 089:-
(約6,700~18,800円)
・WiFi/座席選択/再予約(有料)/24時間内の購入に限る
・他3クラス グレードアップ可

*1:2026/1/19(月)7時前後の”ストックホルム→イェーテボリ”片道料金で比較
*2:「:-」はスウェーデンの価格表記。「SEK(スウェーデン・クローナ)」と同義。

実際の利用体験、失敗談

筆者の留学中に利用した各種交通機関についての体験談、失敗談をご紹介します。留学準備の心構えや、スウェーデン旅行を計画する際の注意点として参考にしてください。

路線バス、電車、トラム|日常の”足”としてフル活用

現地到着後、初めて利用したローカルの交通機関は路線バスでした。

駅構内のコンビニWiFiとGoogle翻訳を使って、乗車アプリでチケットを購入できましたが、チケットの”もぎり(検礼)”が上手くできませんでした。ドライバーからOKももらえたのでチケットを使えないまま乗車し、初日に「正しい乗り方」は分からずじまいでした。

その後、入り口にあるチケットリーダーが2種類あり、1つはモバイルチケット用、もう1つはカード用ということを知り、私はいつも「カード用」にスマホをかざしていたことが判明。無事に正しくスキャンして乗車できました。イェーテボリ市内のトラムもバスと同じ仕組みでした。

初めての電車利用時は、最寄り駅のホームに改札がなく、そのまま乗車したところ、発車後すぐに検礼員が来て、チケットを検礼してもらえました。たまに無賃乗車を試みる人を見かけましたが、なぜかきちんとバレて詰められていました。

チケットの買い方・使い方の記事はこちら:

ローカル交通機関のチケット購入や乗車方法の詳細はこちらをご覧ください。

長距離バス、列車|国内も隣国も陸路でお得に

筆者はイェーテボリ近郊の田舎エリアで暮らしましたが、渡航初日、空港から最寄り街への移動がFlix Busだったので、イェーテボリへ行く際やストックホルム旅行の帰路にFlix Busを利用しました。

Flix Busは自由席と予約席があり、予約席に先に誰かが座っている場合がありますが、席を退くように伝えれば退いてもらえます。車内は概ね綺麗で快適で、遅延や車両変更の通知が来るので安心して使えました。

長距離列車は、隣国デンマークやスウェーデン南部での長距離移動で何度か乗りました。大きなトラブルもなく、車両内も座席も清潔で使いやすかったです。

ほとんどのチケットが学割で15~20%offで利用できたのがありがたかったです。

観光フェリー|ゴットランド島の観光旅行で

『魔女の宅急便』のシーンのモデルとも言われる「ビスビュー」へ旅行した際、観光フェリーでゴットランド島へ行きました。

座席の種類が豊富で、チケット料金が高額なので一番安価な席(往復で約15,000円)を予約しました。フェリー内はフードコートや土産物店、ラウンジ、子供用スペースやペット同伴スペースがあり、とても立派な客船でした。

食後も空席があればフードコートのソファでゆっくり過ごせたので、予約席で過ごすことはほぼなく、酷い船酔いもせず過ごすことができました。

タクシー|高額、そして当日予約は難しかった……

留学中、2回タクシーを利用し、旅先で1度利用しようとして手配できないことがありました。

一時帰国と本帰国の際、学校が終業を迎えて早朝の路線がなくなり、最寄りの交通機関が使えなくなったためタクシーを利用しました。

どちらも帰国の1~2週間前に見積り依頼をすると、寮から最寄りの主要駅まで「約7,500~8,000円」でした。車で20分、バスで30分の距離です。路線バスで600円の距離に8,000円を支払うのは正直痛手でした。

また、ビスビューへ旅行した際フェリーに乗り遅れて島の路線バスを利用できなくなりました。急遽、島到着の約8時間前に配車依頼を数社へかけましたが、「当日深夜の配車は対応していない」「ゴットランド空港への送迎で配車がすべて埋まっている」との返答で手配できませんでした。
島へ到着したのは深夜0時すぎ、仕方なくホテルまで30~40分、大荷物とともに徒歩移動となりました。

スウェーデンの『交通機関』に関するQ&A

Q: 公共交通機関では乗車後にチケット購入できますか?

A: (基本的に)できません。

スウェーデンの交通機関は、基本的にオンラインでの事前購入または交通ICカードの利用となっています。クレジットカード利用もできますが、一部エリアに限られています。現金は使用不可で車内のチケット販売はありません。

Q: スウェーデンの交通機関は定刻通りですか?

A: バスはやや定刻、電車は遅延が常態化、長距離列車も遅延は発生します。

ルートや始発から近いかにも影響しますが、筆者の住んでいたエリアはバス遅延はほぼありませんでした。発生時はアプリ内で通知されますが、5~10分程度が多かったです。ただ、道路工事で迂回ルートになっていたり、夕方の混雑する時間帯は道路渋滞で遅延します。

電車もルートや路線によりますが、大体遅延している印象でした。直前で乗車ホームが変更になることもあります。古い車両の影響で故障トラブルが多い路線があると現地の人から聞いたことがあります。

長距離列車は、発車前の車両点検トラブルなど、大幅に遅れが発生しているところを何度か見かけたことがあります。逆に少し早くても発車している場合もあったので、電車利用時は時間に余裕をもちつつ、遅延を頭に入れると良いでしょう。

次に読むのはこちら

本記事とセットで読んでいただきたいのがこちら。
乗車アプリの使い方、乗り物の乗り方についてまとめています:

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