スウェーデン語 独学ロードマップ|留学に向けて初級レベルを目指す

学習書「スウェーデン語の基本:入門から中級まで」の1ページ。食べ物のイラストとともに日本語とスウェーデン語の名称が書かれている。 留学計画・準備
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留学までのスウェーデン語学習のロードマップ

スウェーデンのフォルクフーグスコーラ(FHS)留学の授業は、基本的にスウェーデン語です。

筆者は2024年から約1年のFHS留学を経験しましたが、準備期間として約2年間、仕事の合間の時間で独学を進め、「カタコトのスウェーデン語で、簡単な受け答えができる超初心者レベル」に到達しました。

本記事では、その2年間の学習スケジュールと、実際に役立った教材・学習法を実体験ベースでお伝えします。

留学に向けてスウェーデン語を学ぶ3つのメリット

FHS留学の現実

  • 授業はスウェーデン語で行なわれる
  • A1/A2(超初級)レベルの語学力はマスト
  • 現地のFSIは基本的に移民向け=Personnummerがない日本人留学生は利用不可

1. 現地生活が圧倒的に楽

街中の看板や標識、駅や電車・バス車内のアナウンスはもちろんスウェーデン語です。大きな街では英語のアナウンスもありますが、田舎町では小さなホームのみ、車内もスウェーデン語のアナウンスしかありません。

数字や時計の読み方、基本的な会話に使う単語などを知っているだけで、格段に生活の理解度が変わります。

2. 授業の理解度が上がる

基本の文法を押さえておけば、教師やクラスメイトの話も聴き取りやすくなります。知っている単語が多いほど、相手の言葉を理解する可能性は広がります。

耳が慣れて新しい単語を覚えていけば、自分の言いたいことをスウェーデン語で表現でき、意思疎通はもっとスムーズになるでしょう。

3. 友達をつくりやすい

学校や授業の外でのコミュニケーションは英語に頼ることができますし、スウェーデン語しか話さないというルールはありません。

しかし、学校内の人々は基本的にスウェーデン語で会話しています。親交を深めるためにも、彼らの会話を理解できるようになるのが一番の近道です。

【実体験】言葉が分からないと感じる疎外感

ランチやフィーカ、授業中、移動教室の道中、毎日の学校生活では、会話が溢れていました。

渡航当初は、周囲の会話を全く理解できず、基本的な単語が拾えるだけでした。話についていけず、勝手に疎外感や虚しさを感じることは少なくありませんでした。

そういう時、クラスメイトはいつも「今、こういう話をしているよ」とゆっくり説明したり、英語で言い換えてくれたので、会話に入ろう、スウェーデン語を上達しようと前向きになれました。

初級レベルの単語や文法を押さえていただけでしたが、慣れていくと会話の主語やキーワードを拾え、推測で理解できるようになります。生活に慣れてからは、徐々に自分の考えを伝えることやクラスメイトとの会話も増え、渡航当初の疎外感は徐々に薄れていきました。

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おすすめ教材3選

まずは学習アプリや教材のオススメをご紹介します。

スウェーデン語は、国自体が小さく話者の母数自体が少ないからか、アプリやサービスでも書籍で日本語ベースの教材に中々出会えませんでした。

そんな教材難民だった私があらゆるアプリや教材を試して、実際の留学やコミュニケーションで役立ったと感じた教材・サービスの中から、すぐ簡単に始められるものを3つに絞りました。

1. 外国語学習アプリ DROPS

Drops: 英語学習・英単語ゲーム・英文法 アプリ

Drops: 英語学習・英単語ゲーム・英文法 アプリ

PLANB LABS OU

無料

50か国語以上の語彙をゲーム感覚で学ぶことができる『Drops』。無料版は1日5分間だけ学べる仕様で、負担なく毎日継続できる点がおすすめです。

発音もスペルも学べ、1つのセッションが終わった後はミニテストで実力チェックもでき、無課金で十分だと思います。

私は無料版のまま、通勤や休憩時間に少しずつ進め、休日は発音練習しながら利用していました。実際の留学生活で使う単語が沢山出てくるのでかなり役立ちました。

おすすめポイント

  • 1日5分、ゲーム感覚なのに集中して学べる
  • スキルレベルを設定できる(Beginner, Intermediate, Advanced)
  • ワードリストがジャンルに分かれていて、種類が豊富

2. スウェーデンのラジオアプリ SR(Sveriges Radio)

Sveriges Radio

Sveriges Radio

Sveriges Radio

無料

スウェーデン国内のニュース、ポッドキャスト、ラジオチャンネルを1つのアプリで視聴できる無料ラジオアプリです。スウェーデン語での操作・視聴ですが、操作ボタンを覚えれば簡単に利用できます。

このアプリのよい点は再生速度を0.5~2倍へ変更できるところです。同じエピソードをスロー再生して発音やイントネーションを確認したり、逆に2倍速で聞き慣れてから通常速度に戻してみたりと、スウェーデン語に聞き慣れる練習に重宝しました。

唯一の難点はスクリプト(台本)がない点です。現地のラジオアプリなので、当たり前ですが放送の解説や答え合わせはありません。ただ、チャンネルによってエピソードごとに概要欄があるので、コピペしてGoogle翻訳すれば視聴の判断ができます。

筆者の活用方法

私の場合、検索バーで「lätt(簡単)」「barn(子供)」「mat(食べ物)」などと検索して、超初心者でも理解できそうで役立ちそうな番組を片っ端から試して、通勤中や休日に同じエピソードをひたすら聴き流していました。

おすすめポイント

  • 耳をスウェーデン語漬けにできる
  • スロー再生ができる(0.5倍~2倍まで再生速度の変更可)
  • 移民向けの易しいニュース番組も視聴できる

3. 日本語で基礎を学ぶ『スウェーデン語の基本 入門から中級まで』

こちらは、すべて日本語で書かれたスウェーデン語の基本文法の参考書です。

スウェーデン語のアルファベットから基本的な文法や活用まで、順序だてて解説されていて、練習問題やコラム、巻末には約2,000語の語彙リスト付きなので、これ一冊あれば最低限の基礎知識が身に付きます。

付属CD(音声DL)で単語の発音確認や練習も独学で進められ、章末にあるコラムや語彙リストも分かりやすいです。

私は紙媒体を購入しましたが書籍が2cm程度の厚みがあるので、電子書籍が便利かもしれません。

おすすめポイント

  • 初級だけでなく、中級レベルまでの文法が解説されている
  • CD(音声DL)付きで発音確認と練習ができる>
  • 分かりやすい構成(説明だけでなく練習問題やコラムが付いている)

おすすめ教材のまとめ

✓ Drops:1日5分、ゲーム感覚で単語を学べる(無料)

✓ SR:スウェーデンのラジオ、耳を慣らせる(無料)

✓ 参考書:日本語で基礎文法を学べる(約3,000円)

➡この3つがあれば、独学で初級レベルを目指せます

筆者の学習スケジュール

私がFHS留学を視野に入れ始めたのは、ちょうどコロナ渦の2021~2022年頃でした。小手調べに単語学習アプリをはじめ、本格的に学習しようと参考書を買ったのは2022年の秋頃、渡航の約2年前でした。

当時は通勤や休憩時はアプリで学び、休日にコツコツと参考書で独学すると言ったスタイルで、無理なく毎日スウェーデン語に触れるところから始めたことを覚えています。

当時の週間スケジュール

平日は隙間時間の一部(合計90分ほど)を使い、休日は昼から夕方まで4~6時間ほど地道に勉強しました。一週間で約15時間勉強できたので、単純計算すると約2年で1,000時間。これは超初級レベルの習得に必要な時間と合致しています。(後述)

元々、語学学習は好きだったこと、スウェーデン語が英語に近かったこと、無理ないスケジュールで習慣化できたのもあり、楽しく意欲的に学びました。

筆者の一週間の学習スケジュール
学習内容・所要時間 主に使った教材・サービス 学ぶ目的
平日
通勤 ・ラジオ視聴、学習アプリ
(30分×2)
・SR(アプリ)
・Innovative(アプリ)*1
・リスニング…ネイティブの会話・話し方を聴いて耳を慣らす
休憩 ・単語アプリ
・ニュース翻訳
(30分)
・Drops(アプリ)
・8 SIDOR(アプリ)*2
・語彙力…知らない単語の意味、活用形を覚える
休日 ・参考書、アプリ学習
・言語交流アプリ
・言語ボランティア
(4-6時間~)
・参考書
・SR(アプリ)
・HelloTalk(アプリ)*3
・読み書き…文法の基礎を学ぶ
・アウトプット…作文、会話練習

*1 Innovative:アメリカのサブスク制 語学学習サービス
*2 8 SIDOR:移民・学習初心者向けのニュースサイト
*3 HelloTalk:語学交流アプリ

実体験から学んだ効果的な学習方法

1. インプット:アウトプットの黄金比

効果的にスウェーデン語を身に付けるポイントは「序盤:インプット中心 ➡ 中盤以降:アウトプット重視」のバランスです。

学び始めは、アルファベットの書き方や発音、文法について集中的に学習する「インプット」が重要ですが、ある程度身についてきたら、学んだ内容を出力する「アウトプット」に注力しないと会話力が身に付きません。

一般的に、序盤はインプット100%、中盤以降はインプット:アウトプットが5:5または4:6が理想的な学習配分だと言われています。

筆者の経験ベースでは序盤は7:3、中盤からは最低でも5:5、理想は4:6以上だと感じました。

【実体験】圧倒的にアウトプットが足りなかった

私は最初にリスニングと語彙を覚えるところから始め、途中から文法学習という変則的な流れで約2年勉強し、留学では「ある程度聴き取れるのに単語や文法が分からない」という不思議な状態でスタートしました。

ラジオ(毎日20-40分以上)と座学中心の学習方法で「インプット:アウトプット=7:3」の学習を続けたため、スピーキング練習が圧倒的に足りておらず、中々言葉が出ず苦心しました。

2. 休日集中より”毎日継続”学習が◎

学んだことを身に付けるには、週末に一気に勉強するより毎日5分でも継続する方が効果があると言われています。

実際に独学した中で、毎日継続していたラジオやDropsで出てきた単語やフレーズは記憶が定着しているのに対し、休日中心に数日おきで進めた参考書で学んだ単語は、3周勉強したにも関わらずうろ覚えが多いです。

効果的な学習ルーティーン

独学での反省点と効果のあった点を踏まえ、冒頭で紹介した3つの教材を使い、無理なく初級レベルの会話力が身に付く学習ルーティーンを考えました。

表の勉強時間は目安ですが、ヒアリングとスピーキングはあえて長めに取りつつ、インプット:アウトプット=5:5になるように調整しています。

平日は隙間時間を利用し、休日は5つのスキルをバランスよく勉強すれば、習慣化して効果的に身に付くでしょう。

毎日継続できる学習ルーティーン
スキル 勉強時間 いつ/どこで 教材 内容
語彙
[Input]
5分~ 通勤/休憩 Drops ・単語を覚える
文法
[Input]
15分~ 休憩/自宅 参考書 ・文法や単語を学ぶ
リスニング
[Input]
20分~ 通勤/自宅 SR ・短いエピソードを繰り返し聴く
概要欄の文章や聞き取れた単語を書き出すのも◎
スピーキング
[Output]
20分~ 自宅 SR、Drops、
参考書
Hellotalk
・シャドーイング(聴いた内容をすぐ口に出す練習)
・単語や文章を声に出す練習
・言語交流アプリを利用する
ライティング
[Output]
10分~ 通勤/自宅 -
Hellotalk
・覚えた単語を使って文章を3つ作る
・3行日記を書く
・言語交流アプリを利用する

*合計:約70分/日(平日は40分、休日は2時間~が目安)
*一度に複数のスキル学習をしても◎、時短に。例えば、Dropsで単語を覚えながら発音練習するetc。
*一番おすすめなのはインプットしながらアウトプットする方法。(単語や文法を学びながら同時に声に出すetc)

効果的な学習のまとめ

✓ インプット:アウトプット = 5:5が理想(中盤以降)

✓ 毎日5分でも継続する(休日に集中するより効果的)

✓ スピーキング練習を重視する(独り言でもOK)

➡ 実用的な会話力が身に付く👍

スウェーデン語の習得は難しい? 必要?

英語との類似性と必要な学習時間

そもそも、スウェーデン語は習得が難しい言語なのでしょうか。

スウェーデン語は英語と同じゲルマン系言語で、文法も似ています。米国務省が設定した外国語学習の目安では、英語話者にとってスウェーデン語は「カテゴリーⅠ(最も習得しやすい)」に分類され、英語に近い言語であることが分かります。

また、日本人にとって中学生レベルまたは日常会話レベル(CEFR A1/A2*)の英語習得は、一般的に約1,000時間以上の学習が必要と言われています。

スウェーデン語は英語とほぼ同等の難易度と考えると、同じくらいの学習時間をかければスウェーデン語の日常会話レベルをマスターできると言えるでしょう。

*CEFR A1/A2:外国語学習者の習得状況を示すガイドライン。A1/A2は英検3~準2級程度(中学英語または簡単な日常会話)の習得度を指す。習得時間は授業時間に換算した目安。

日本人にとって必要な英語・スウェーデン語学習の習得時間
レベル 習得時間の目安 習得状況
超初心者レベル
A1(英検3)
333-370時間~ ・日常的な表現や言い回しを理解できる
・ゆっくり、はっきり話すことで簡単なやり取りや自己紹介ができる
初心者レベル
A2(準2)
1,100時間~ ・簡単で日常的な範囲で情報交換ができる
・自分の背景や状況を簡単な言葉で説明できる
準上級者レベル
B2(英検準1)
約2,000時間~ ・お互いに緊張せず、流暢に母語話者とやり取りができる
・かなり広い範囲の話題について明確で詳細な文を作り、自己の視点を説明できる

*CEFR:外国語学習者の習得状況を示すガイドライン。A1/A2は初心者、B2は準上級者レベルの習得度を指す。習得時間は授業時間に換算した目安。
出典:Foreign Language Training, 徳島大学機関リポジトリ, ヨーロッパ言語共通参照枠(CEFR)-Wikipedia(2026/10月閲覧)

スウェーデン語学習 に関するQ&A

Q: スウェーデン語学習でまず何をすればいいですか?

A: はじめは挨拶や基本文法を学ぶのが良いと思います。

いきなり文法を学ぶと、ハードルが高すぎて変に挫折してしまうかもしれないので、最初はDropsなどの単語アプリで基本の挨拶(Hej=こんにちは)や数字(ett,två,tre=1,2,3)から知識を付けるのがおすすめです。

並行してラジオアプリを聴くのもよいです。最初は全く聴き取れませんが構いません。イントネーションや言葉の流れに耳を慣れさせるだけで十分効果があるので信じて続けてみてください。

Dropsに慣れてくると「en」「ett」って何だろう…と疑問が出てくると思うので、そのタイミングで参考書を手に取るのが自然な流れかもしれません。Dropsと同時に参考書スタートでもちろん◎です。

こちらの記事も併せてどうぞ:

Q: スピーキング練習は何が効果的ですか?

A: 実際に人と話すのが効果的ですが、”独り言”もおすすめです。

ネイティブスピーカーとの会話が一番リアルで身に付くと思いますが、同じかそれ以上におすすめなのは「独り言」です。

私は3行日記(前章のライティング練習の一つ)を家事をしながら呟いたり、一人で部屋の実況(これは机です、など)をぶつぶつ唱えていました。

実際に口に出すことに慣れると、自然とフレーズになって出てくるようになります。今では「留学前にもっと練習すればよかった」と後悔しかないので、独学の中盤からスピーキング練習の比重を増やすことをおすすめします。

こちらの記事も併せてどうぞ:

Q: スウェーデン語を効率よく学ぶコツはなんですか?

A: (あくまで主観ですが)英語で考えることです。

本編でお伝えしたように、スウェーデン語は英語と文法が似ています。私のやりやすい方法ですが、英語が比較的得意*な方にとっては、文章を組み立てる時にまず英語で考えてスウェーデン語に変換するのが一番楽に感じます。(*簡単な文章を作れる程度で十分です)

例えば、「いい天気ですね」に対して「はい。暖かくて心地よいです」と答える場合、

英語: “Yes. It’s warm and nice.”
スウェーデン語: “Ja. Det är varmt och skönt.”

日本語 はい それは です 暖かい そして 心地よい
英語 Yes It is warm and nice
スウェーデン語 Ja Det är varmt och skönt

このように、英語と語順・文法が同じということが分かります。語彙さえ分かれば、意外と簡単ですよね?

中学・高校と英語を学んできた私たちにとっては、スウェーデン語は割と取っつきやすい言語なのです。

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