スウェーデンの公共交通機関|乗車方法とチケット購入ガイド

スウェーデン南西部の交通アプリ『Västtrafik To Go』の広告。 現地生活・費用
現地生活・費用

交通機関を乗りこなし、充実した留学生活を送ろう

前回の記事では、交通機関の種類やその特徴について総合的で網羅的な情報をまとめました。

本記事は交通機関のチケットの買い方乗車方法について、より実践的な内容を解説します。前回の記事と併せれば、スウェーデンの交通機関をマスターしたと言っても過言はありません。

長いようで短い留学生活。余りある余暇を目いっぱい使って遠出や旅行などを満喫し、かけがえのない体験や経験を積みましょう。

この記事で分かること

✓ 乗車アプリを使ったチケット購入法
✓ 交通機関の乗車方法
✓ 筆者の実体験レポート

(所要時間: 約10分)

チケットの買い方

交通アプリがチケットを一元化

ローカル路線などの公共交通機関は、基本的に県(コミューン)が管理・運営していて専用の乗車アプリで一元化されています。

例えば、首都のあるストックホルム県は「SL」、第2の都市イェーテボリのあるヴェストラ・イェータランド県は「Västtrafik」、第3の都市マルメーのあるスコーネ県は「Skånetrafiken」など、地域ごとに交通アプリを発行しています。

つまり、地域管轄内のローカルな乗り物(バス・電車・トラム・通勤フェリー・地下鉄)は、すべて1つのアプリで乗車チケットを購入できます。

長距離列車は、それぞれの運行会社のアプリや公式サイトでチケット購入しますが、スウェーデンの国鉄「SJ」スウェーデン国内の鉄道網を網羅する「チケット販売代理店」の役割を果たしているため、「SJ」アプリで「Snälltåget」や「Vy」などの他社運行チケットを購入することもできます。

長距離バス、観光・群島フェリーは、それぞれの会社が発行するアプリや公式サイト内でのチケット購入となります。

乗車は完全キャッシュレス決済

交通機関のチケットの支払いは、完全にキャッシュレス決済となっています。

特にローカルの交通機関では、乗車アプリや各運行会社の公式サイトでオンラインチケットを購入するか、交通系ICカードで駅構内やコンビニで購入し、金額をチャージする、またはクレジットカードやスマホのタッチ決済が主流です。

ただし、県(コミューン)によってはクレジットカードやスマホのタッチ決済ができないエリアもあるので、事前に確認する必要があります。

長距離列車やバス、観光フェリーなどはタッチ決済が利用できないので乗車チケットを購入する必要があります。

【ローカル線】乗車の決済方法
決済方法 概要
交通アプリ・公式サイト
(推奨)
・アプリまたはサイト内でオンラインチケットを事前購入する
・乗車時はQRチケットをリーダーにスキャンまたは乗車後、検礼員がスキャン
クレジット・銀行カード
スマホのタッチ決済
・ホームや入り口にあるリーダーにカードやスマホをタッチ
※一部、非対応エリア有。複数人数の利用不可
交通ICカード ・駅構内やコンビニでICカードで購入し、オンラインチャージ
・乗車時はリーダーにタッチする

長距離移動はタッチ決済不可

  • 路線バス・電車・トラム・地下鉄・通勤フェリー:✅タッチ決済
  • オンラインチケットの検礼(もぎり)。ICカード・クレジット・銀行カードによるタッチ決済。
    ※一部、タッチ決済未対応エリアあり

  • 長距離バス・列車、観光フェリー:❌タッチ決済
  • オンラインチケットの検礼のみICカード・クレジット・銀行カードによるタッチ決済不可

【推奨】『交通アプリ』を使いこなそう

筆者のおすすめは交通アプリを利用する方法です。

交通ICカードはカード本体の購入(デポジットではない)が必要になりますし、クレジットカードは地方や一部エリアでは対応していない場合があり、日々の生活でも旅先でも、そのすべてを把握しておくことは困難です。

一方、交通アプリは決済カードをアプリに登録しておけば、簡単にチケットを購入できますし、お得な回数券、学割や通勤・通学チケットなどの販売もあります。また、アプリ内では運行の遅延状況や道路交通情報が逐一更新されているので便利です。

アプリでの購入方法 ―【Västtrafikを使った例】

ここでは筆者の住んでいたヴェストラ・イェータランド県(第2の都市イェーテボリのある地域)の「Västtrafik」を例にチケットの購入方法を紹介します。多少の違いはあれど、各アプリごとの仕組みはほとんど同じなので参考にしてください。

チケット購入

バス停や電車の駅内を調べ、アプリ内で駅名を入力して経路検索すると時刻表ごとのルートが提示されます。任意のルートを選択すれば、自動でチケット金額が提示されるので、画面の指示通りにタップすれば購入できます。

『Västtrafik』を起動する

※Google Mapなどで事前に「経路」と「駅名」を調べておきます。

  1. ”Trips”タブにて「乗車するバス停(From)」と「下車するバス停(To)」を入力する
  2. 検索結果から任意のダイヤを選択 ※今回は上から2番目「11:15発の電車」をタップ
  3. Koyaが撮影・解説したVästtrafik To Goのキャプチャ画面1:「乗車するバス停(From)」と「下車するバス停(To)」を入力Koyaが撮影・解説したVästtrafik To Goのキャプチャ画面2:検索結果から任意のダイヤ(上から2番目「11:15発の電車」)を選択
  4. [Buy Ticket→]をタップまたは下へスクロール
  5. [Buy Single Ticket – SEK 37]を選択。※学割希望時は[Student→]をタップし設定する
  6. Koyaが撮影・解説したVästtrafik To Goのキャプチャ画面3:[Buy Ticket→]をタップまたは下へスクロールKoyaが撮影・解説したVästtrafik To Goのキャプチャ画面4:[Buy Single Ticket - SEK 37]を選択。※学割希望時は[Student→]をタップし設定
  7. [To Checkout – SEK 37]を選択
  8. カード情報を入力し、[Go to card payment]をタップして決済。※デビットカードも利用可
  9. Koyaが撮影・解説したVästtrafik To Goのキャプチャ画面5:[To Checkout - SEK 37]を選択Koyaが撮影・解説したVästtrafik To Goのキャプチャ画面6:カード情報を入力し[Go to card payment]をタップして決済
  10. ”Tickets”タブに購入済みチケットが表示されたら購入成功
    ※使用直前に有効化(Activate)すること

引用元:Västtrafik To Go|Västtrafik公式サイト(筆者によるスクリーンショット)
出典:Västtrafik To Go アプリ(運営:Västtrafik AB)

※本記事内のスクリーンショットおよび加工画像の無断転載を禁じます。

チケットはゾーンごとの時間制

ヴェストラ・イェータランド県とその近郊は3つにゾーニングされていて、『ZON A-C』ごとに時間制チケットの料金設定がされています。ただし、経路検索からルートを指定すれば乗車代金が自動で表示されるので、ゾーン料金を把握していなくても問題なくチケット購入できます。

ゾーン価格の一例:

  • Zon A,B,C: 90分 / SEK 37(約640円)
  • Zon AB,BC: 180分 / SEK 74(約1,300円)
  • Zon ABC: 180分 / SEK 111(約1,920円)

乗車方法

1. 乗車前にチケットを有効化(Activate)する

時間制チケットは、有効化するとすぐに有効期限がカウントダウンされていきます。バスや電車などは遅延もあるので、到着の数分前に有効化(Activate)するように注意しましょう。

また、この乗車チケットは、有効期限内であれば何回でも乗車や乗換えが可能です。(乗車のリーダースキャンが有効時間内であれば良い)

例えばZon A(90分チケット)内で乗車時間20分の距離をバス利用する際、下車後70分以内であれば、同じチケットで何度でも他のバスや電車に乗ることができます。

2. 有効化したQRチケットをリーダーにかざす

乗り物が到着したら、有効化したチケットを準備しておきましょう。

バスやトラムは車両入り口のリーダーがあり、そこにQRコード(乗車チケット)をかざします。電車(ローカル・長距離ともに)も乗車後に検礼員に手動でQRコードを読み取ってもらいます。

長距離バスの乗車時は、ドライバーがドア付近で行先確認しながらQRコードを読み取ってくれます。

検礼(もぎり)の注意点

一般的にスウェーデンの電車(ローカル・長距離)の駅には改札がありません。一部の駅(都市や中心部)はホームにポール型のリーダーがあり、そこにQRチケットやカードをタッチしてから乗車します。

ポール型リーダーがない場合はそのまま乗車します。発車後に検礼員が車両を巡回しに来るので、チケットを読み取ってもらいましょう。

学割を利用して購入した場合は、このタイミングで学割カード(Mecenatkort等)の提示を求められる場合があります。

スウェーデンの『交通機関の乗り方』に関するQ&A

Q: 交通機関での注意点はありますか?

A: データ通信とスマホの電池残量に気を付けてください

インターネットに繋がっていなければ乗車チケットを購入することはできませんし、スマホの電池がなければ検礼(コードスキャン/もぎり)はできません=交通機関を利用できません。

出先ではモバイルバッテリーの携帯がマストです。通信容量の残量を確認してから外出しましょう。

Q: チケットリーダーでスキャンできずに乗車してしまいました。

A: チケットを有効化していれば問題ありません。検礼員が来た時に提示しましょう。

バスならドライバーに申し出れば目視で確認してもらえます。電車では、リーダーの置いてある区間の路線は抜き打ちで検礼員の巡回があるようです。有効化チケットを提示できれば「無賃乗車」にはならないので問題ないでしょう。

筆者は渡航当初や旅先でリーダーのスキャンが上手くいかないことが何度かありましたが、ドライバーに有効化チケットを見せて問題なく乗車していました。電車では、発車後に検礼員が来てから提示していました。ポール型リーダーのある区間で検礼員の巡回はほぼありませんでした。

ちなみに無賃乗車して検礼員にバレている人を何度か見かけました。とある旅行者は「購入方法が分からなかった」と言い訳をしていて、検礼員にかなり詰められその場で購入させられていました。当然ですが無賃乗車は犯罪ですし、高額な罰金が課せられます。

Q: アプリ利用時、降車時にリーダースキャンは必要ですか?

A: 不要です。原則「乗車時のみ」チケットを利用します。

アプリのチケットを有効化し、乗車時スキャンを完了するだけでOKです。降車時、電車はそのまま降りるだけ、バスやトラムなどでは「降車ボタン」を押して降りるだけです。

「アプリはスマホの中で完結するチケット」「カード決済は駅のポールと通信して成立するチケット」と考えると分かりやすいでしょう。

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