留学先のエリア選びのヒント|気候・日照・最適な服装

スウェーデン南西部、2024年12月ある日の冬景色 学校選び
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留学先の決め手となる『現地の環境』を知ろう

スウェーデンへの留学を検討し、情報収集する中で、最初につまずくのは「住環境」や「快適な服装」の情報かもしれません。

本記事では、スウェーデンの地域ごとの気候に加え、冬の防寒対策、筆者が留学した南西部の情報について詳しく解説しています。

スウェーデン 地域・気候・日照

スウェーデンの地域は大きく3つに分けられます。

  • ノールランド Norrland

    北部。国土の約6割を占める。トナカイ遊牧で暮らすサーミ文化が根付き、自然を生かしたツーリズムが豊富。

  • スヴェアランド Svealand

    中部。最も小さな地域、首都ストックホルムが位置する。代表的な伝統工芸「ダーラナへスト」(ダーラナホース)の発祥地を含む。

  • イェータランド Götaland

    南部。第2の都市イェーテボリ(ヨーテボリ)、第3の都市マルメーが位置する。

スウェーデン地域別 主な都市と空港マップ

上記はスウェーデンの地域を色分けし、主な都市と空港をマークしたマップです。

空港は全部で33ある内の、国際線や国内線の定期便がある主要なものだけをピックアップし、その内、国際線のある空港を赤字で明記しました。

そして以下の表は、国土を4つに分類し、都市ごとの平均気温・日照時間をまとめたものです。

エリア別 気候情報

スウェーデンは日本の北海道よりはるか北に位置していて、北部は北極圏に達する地域もあります。
空気は日本より乾燥し、太陽が低い角度に位置するからか、夏場や晴れの日はじりじりとした日差しの強さを感じられます。

エリア別 季節ごとの平均気温
エリア 主な地域 春(3-5月) 夏(6-8月) 秋(9-11月) 冬(12-2月)
最北部 キルナ・イェリヴァーレ・ウメオ -16~15℃ 3~20℃ -14~16℃ -18~-1℃
北部 スヴェーグ・エステルスンド・スンツヴァル -9~15℃ 5~21℃ -7~16℃ -13~-1℃
中部 ストックホルム・エレブルー・ファールン -7~18℃ 5~23℃ -6~19℃ -11~3℃
南部 ヴィスビュー・イェーテボリ・マルメー -3~17℃ 8~22℃ 1~19℃ -3~5℃

エリア別 日照情報

スウェーデンは高緯度の影響で北に行くにつれ、日照時間が短くなっていきます。
最北部以外、夏は明け方前から空が明るくなり、夜は21時頃まで昼間のような明るさが続き、やがて日が沈みます。
冬は朝8~9時頃にようやく日が昇り、昼を過ぎた14時頃から夕暮れが始まります。一日を通して太陽が高く昇りきらず沈むため薄暗い日が続きます。

エリア別 夏/冬の平均日照時間(日の出/日の入り)
エリア 主な地域 夏 冬 日照時間
最北部 キルナ・イェリヴァーレ・ウメオ 0:57~
(白夜*)
10:59~12:11
(極夜*)
夏:約 24時間
冬:約 1時間
北部 スヴェーグ・エステルスンド・スンツヴァル 2:50~23:16 9:37~14:17 夏:約 21時間
冬:約 4時間
中部 ストックホルム・エレブルー・ファールン 3:30~22:07 8:45~14:58 夏:約 18時間
冬:約 6時間
南部 ヴィスビュー・イェーテボリ・マルメー 4:30~21:55 8:37~15:35 夏:約 17時間
冬:約 7時間

*白夜と極夜 … 太陽が一日中沈まない、または薄明状態が続くことを白夜、太陽が一日中昇らず昼間でも薄暗い状態が続くことを極夜といいます。

出典:Weather Spark(2026年9月閲覧)

筆者の暮らした南西部イェーテボリ近郊の気候

スウェーデン南西部での暮らし

筆者は2024年~2025年の約1年弱、南西部にある 首都に次ぐ都市”イェーテボリ”の近くで留学生活を送りました。

私の過ごした田舎町は雨が多く、天候や気温が変わりやすいエリアでした。ある夏の日が20℃を超える快晴でも、翌日は10℃以下で終日雨だったり、ようやく温かくなった5月、ある週明けは22℃でしたが、木曜には0℃まで下がり強い雨と吹雪で真冬のようでした。

季節の変遷が予測しにくかったので、エリアによっては四季のニュアンスは感じられても日々の気候の変化は読めないことがあり得ると思います。

肌を刺す太陽の日差しと強風

スウェーデンの太陽の日差しは日本の夏より強く、ジリジリ刺す感じがします。春~秋は、気温が12℃しかなくても、日差しがあれば上着なしで歩けるほど暖かったです。

また、海が近いからか風が強い傾向があり、風のある日は実際の気温よりぐんと体感温度が低く感じられました。季節問わず空気は乾燥していましたが、雨の日は湿度が高くジメジメし、肌寒さがやや強まりました。

2024-2025年のイェーテボリ近郊の気候

筆者が夏に渡航した日の天気は小雨で気温は12℃、かなり寒かったのを覚えています。

イェーテボリ近郊の私がいた町は、最低気温が-15℃前後になる日が1~2日ほど、一番寒い1月や2月は平均して−7℃前後でした。くるぶし~すね辺りまで積雪がありましたが、道路・歩道は除雪されるので移動に困ることはありませんでした。

クラスメイトから聞いた話ですが、2024年は暖冬で、2023年の冬は−20℃まで下がり、豪雪で1mほど雪が積もり移動も防寒対策も大変だったようです。

過去から気候を推測するのが難しい地域だと現地の人々も話していたのが印象的でした。

南西部の気候

  • 季節の移ろいはあるが、日によって気温や天候の落差が激しい
  • 一年を通して空気は乾燥している
  • にわか雨が多く、雨の日は湿度が高くジメジメする
  • 2024年のイェーテボリの最高気温は23℃(6月)、最低気温は-12℃(12月)

季節に合った服装と防寒対策

どの時期も朝晩や日差しの具合で体感温度が様変わりするので、重ね着で調節することをおすすめします。

ここでは筆者の実体験を基に、時期ごとの服装や冬の防寒対策について表にまとめました。ほとんどの地域で参考になるかと思います。

気候ごとの推奨する服装一覧
季節 気温
Max./Min.
服装 服飾品 補足・外出時のアドバイス
春
(3-5月)
19℃/-1℃ 薄手セーター、カットソー、カーディガン、フルレングスパンツ キャップ、サングラス 日差しが出始める。やや寒いが防寒不要の日が増える。日よけ対策があると◎。紫外線対策をする
夏
(6-8月)
23℃/12℃ カットソー、カーディガン、薄手パンツ キャップ、サングラス 陽が陰ると肌寒い時もある。日によって半袖、ハーフパンツ等やや薄手で過ごせる。羽織を常備すると◎。紫外線対策をする
秋
(9-11月)
18℃/10℃ 薄手セーター、ジャケット、ジーンズ サングラス、ストール 陽が出ると暖かいが気温が下がり出す。薄手の上着や首回りの防寒があると安心
冬
(12-2月)
5℃/-15℃ セーター、厚手カーディガン、レギンス、コート、ダウン 手袋、雪用靴、ニット帽、マフラー等の防寒具、ゴアテックスの靴(防雪) 室外/室内で寒暖差が大きいので着脱しやすさで服を選ぶと◎。室内はTシャツ・極薄手でもOK。外出時は厚手アウター推奨

雪用の靴を手配しよう

スウェーデンの真冬は、除雪された路面が凍結しやすく、普通のスニーカーやブーツでは転倒の恐れがあるため防水タイプの靴を用意する必要があります。

筆者は友人のお古を譲ってもらったり貸してもらえたので買わずに済みましたが、靴屋で見た時はスニーカーやブーツは1万円前後でした。

現地の友人におすすめされたのはゴアテックス製の防雪用スニーカーやブーツでした。日本から持っていくのはパッキング時に容量も重さもかさむので、現地調達をおすすめします。

暖房設備 ”Element(エレメント)”

スウェーデンのセントラルヒーティング「エレメント」

スウェーデンのセントラルヒーティング「Element」(写真中央)

雪国スウェーデンでは、寒くて凍える冬を乗り越えるために温水式のセントラル・ヒーティングシステムが採用されています。

地域ごとに温水や蒸気を作る工場があり、地域全体に張り巡らされたパイプラインから各施設や家庭へ温水が送られます。

建物内は「Element」(エレメント)と呼ばれるパネルヒーターが窓の下や壁面に設置され、部屋全体を温める仕組みになっています。そしてこの仕組みは道路や歩道の一部にも導入されていて、路面凍結を防いでくれています。

ちなみに窓は基本的に二重窓の構造で、網戸は付いていません。

室内では冬でも半袖で過ごせる?!

このエレメントのおかげで室温は一年を通して22℃前後に保たれています。温度設定のダイヤルで室温を自由に調整することができるので、氷点下になる真冬でも室内はかなり暖かく過ごせます。

現地の人々は真冬でも薄いブラウスやカットソー、半袖Tシャツを着ている人が多く、セーターやカーディガンを脱ぎ着して調節していました。私も一年を通して室内ではウールの長袖カットソーか薄手セーター、冬はたまに半袖だけで過ごしました。

夏場は基本的にエレメントが稼働していないので、肌寒く感じる日は服装で調節するか、寝る時に毛布を使用する必要があります。

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白夜・極夜の体調対策

スウェーデンは高緯度に位置するため夏は日が長く夜まで明るく、夜は昼過ぎに陽が暮れ始めます。北部に行くにつれてこの傾向は強まり、夏は陽が沈まずずっと明るく、冬は陽が昇らず薄暗くなります。

一年を通して日照時間の差が激しいスウェーデンでは、夏場は夜まで明るいため自律神経に乱れが生じたり睡眠に影響が出ることがあります。冬場は日照不足により体内のビタミンDが生成されず疲れやすくなったり、鬱症状が出やすくなります(冬季うつ)。

夏は夜になったら部屋のカーテンを閉めて灯りを暗くするなど、疑似的に暗い環境を作るように心がけましょう。そしてサマータイムの終わる秋頃から日の入りが早くなり始めたら、意識的に魚を多く食べたりビタミンDサプリを毎日摂取することが大切です。

ビタミンD不足のサイン

こんな症状が出始めたら、ビタミンDの摂取を心掛けましょう。

  • 寝覚めが悪い
  • 朝起きたばかりでも体がだるい
  • 身体、メンタルが疲れやすい(筋力低下)
  • やる気が出にくい、すぐに気落ちする
  • 風邪をひきやすい(免疫力の低下)

夏の不眠症、冬の冬季うつ対策

  • 夏

    ・20時くらいから部屋のカーテンを閉める
    ・夕方以降、部屋の照明を暗くする
    ・外が明るくても同じ時間に眠る

  • 冬

    ・ビタミンDサプリを毎日摂取する
    ・ビタミンD豊富な食事を摂る(魚、卵、きのこ)
    ・適度な運動
    ・カーテンやブラインドを開けて眠る(朝日を入れる)

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留学エリア選び に関するQ&A

Q: 都会と田舎、北と南、どちらが住みやすいですか?

A: 利便性を優先するなら都会、暖かさを優先するなら南です。

「都会」と「田舎」、「北」と「南」を比較対象にざっくり表にまとめてみました。

  メリット デメリット
都会 移動が楽、買い物の選択肢が多い 治安の悪い地域がある
田舎 自然豊かでのどか、治安が比較的よい 都会まで移動距離がある、店が少ない
北 夏が涼しくて快適、冬季スポーツや北部ならではの娯楽がある 積雪で交通機関に支障が出やすい、防寒対策が必須
南 北部ほど寒くならない、主要都市が多く集中していて旅行しやすい 一部地域で治安に注意が必要

留学では現地の治安が気になるポイントと思います。北部は全体的に治安は良好ですが、南部・中部の主要都市の一部地域はギャングによる犯罪や観光客を狙った軽犯罪など、治安の悪い点が挙げられます。

ただし、私のクラスメイト(現地民)曰く「該当エリアにさえ行かなければ、銃犯罪に巻き込まれることもなく普通の暮らしができる」とのことです。

日本同様に田舎には田舎の、都会には都会の良さがあります。スウェーデンはそれに加えて寒冷地帯であることを念頭にエリア選びの参考にしてください。

筆者は寒さが苦手で田舎が良かったので、南西部イェーテボリ近郊を選びましたが、幸いにも、国内トップクラスに治安のよい地域でした。

2024年の冬は前年より暖冬で、一番寒い日で12月に-15℃くらいまで下がったものの、路面は除雪されるので外は問題なく出歩けました。

Q: 田舎エリアを選んで後悔したことはありますか?

A 近隣の都市部への移動が不便でした。

筆者は留学先エリアに南部・田舎を選びました。後悔するほどではないですが、交通・長距離移動に関して不便に感じることが多かったです。

例えば、イェーテボリをはじめ近郊の都市部へは、バスや電車を乗り継ぎ2~3時間かかること、バスや電車の本数が1時間に1本しかない等です。(本数の多い路線はあれど、乗換えを考慮すると実質1時間に1本になることがほとんどでした)

基本的にどこへ行くにも車やバスで30分以上かかるのは当たり前、乗り遅れや乗り過ごしで1時間待機になるのは少し不便でした。

特に真冬の氷点下の中、駅のホームで待機した時は、凍える寒さに日本を恋しく感じました。

Q:イェーテボリはどんな街ですか?

A: ヨーロッパと港町を肌で感じられる都市です。

イェーテボリへは季節ごとに何度か足を運びました。大きな商業施設が多く、古い建物や広い通り、トラム(路面電車)に「ザ・ヨーロッパ」を感じました。

街を歩く人たちは洗練されたファッションを身にまとっていることが多く、個性豊かで様々なルーツを持つ人たちで溢れています。

古い建物は個人店や会社が入っていたり、繁華街は商業施設、ユニクロやイケア、H&Mなど誰もが知るお店があるので、必要なものは何でも揃います。

また、港町らしくすぐ近くに波止場があり船が停泊し、公園にはカモメが歩いていて、イェーテボリならではの景色も楽しめます。

Q4:南部地域のおすすめポイントはありますか?

A: 近隣に大きな都市が集中していること、デンマークに近いことです。

例えば、南部にはスウェーデンで二番目に人口の多い都市イェーテボリや三番目に人口の多いマルメーがあります。

イェーテボリからマルメーまで電車で約3時間、中部にある首都ストックホルムまで約3~4時間、お隣デンマークの首都コペンハーゲンまでは約4時間でアクセスできます。

長距離の鉄道もバスも、時間帯によって片道1万円を切る運賃で行けるので旅行のハードルも低めです。

南部地域は都市間のアクセスがよいので、天候のよい春~夏に小旅行や遠出しやすく、余暇を楽しむのにおすすめの留学先エリアだと思います。

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